医薬品開発業務受託や臨床試験ビジネスが活発になり、新たな特許制度によって新規参入への扉が開かれた今、インドの医薬品業界の未来は明るい。
世界的には、インドの医薬品産業は販売量でみると第4位(全世界の販売量に占める割合は8%)、販売額でみると第13位(全世界の売上に占める割合は1%)に位置している。現在、医薬品セクターは製薬技術という複雑な分野における幅広い能力を備えており、インドのサイエンス型産業の第一線を担っている。インドの医薬品産業は、高度に組織化されたセクターであり、現在の規模は45億ドル、成長率は毎年9%を超えている。
| 経済白書 2006-07: |
| 知識系技能、成長企業、低コスト、品質の向上、そして需要の増加(国内、海外共に)に牽引され、医薬品セクターの生産高は、1990年の11億ドルから2005-06年度には10倍に増えて124億ドルとなった。2005-06年度の輸出額は47億ドルで、インドは現在世界でも製薬大国のひとつとして認識されている。 |
現在、インドの製薬会社は全世界のジェネリック薬品の20%から22%(販売額)を生産している。製薬業界全体としては、2005年から2010年の間に年間成長率の平均がおよそ15%から20%になると予測されている。
インドの製薬会社は今や、製剤に関しては国内需要のほぼ100%、原薬に関しては70%近くを供給している。インドはまた、医薬品有効成分(API)の生産拠点として世界のトップ5(全製造量の約6.5%)に入り、世界で3番目に大きい20億ドル規模の医薬品製造産業を有している。
インドの製薬産業に携わっている外国の製薬会社は約34社で、その中には世界の製薬企業トップ20のうちの15社が含まれている。
全生産量のうち、40%が輸出用であり、製剤が55%、原薬が45%を占めている。原薬と製剤の輸出額では、世界で第17位に位置している。大規模、中小規模事業者のうち、約300社が国内市場の90%近くを占めており、残りの約10%は約9,000社の小さな会社によるものである。
インドの製薬産業は過去5年間、9.5%の成長を続けている。2006年から2010年の成長率は13.6%にまで伸びる可能性もあり、その場合市場規模は、現在の57億ドルから、2010年には94億8,000万ドルに達するだろう。
2005年1月、関税と貿易に関する一般協定(GATT)において、知的財産権の貿易的側面に関する協定、いわゆるTRIPS協定が成立したことが、インドが世界特許を意識する契機となった。その直後から、インドの製薬市場は外国企業から参入先として注目をあびるようになったのである。